銘々と実損

書かなくていい、そんなこと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

For Tracy Hyde『New Young City』

For Tracy Hyde – “New Young City” | For Tracy Hyde バンドがリリースを重ねる中で、最新作を最高傑作にするのは非常に難しい(たとえバンド側がそのように銘打ったとしても)*1。 とりわけ、For Tracy Hyde(以下FTH)が2017年にリリースした『he(r)art』…

村田青葉『ツーカー』(初演)

つうと言えばかあ 「つうと言えばかあ」の語源は江戸っ子だという。江戸っ子が「◯◯つうことよ」と言ったことに対して、相方が「そおかあ」と答えるだけで互いに理解し合う様子を見た人間が「つうかあの仲」と表現した事に由来するとされている。(諸説あり)…

お笑い第6世代とは何だったのか[連載]①お笑い第6世代の定義と分類

「お笑い第7世代」というフレーズが、徐々に浸透しつつある。 きっかけとなったのは2018年にM-1グランプリを制した霜降り明星のせいやが、M-1優勝後に自身のラジオ番組で発した言葉だった。 「お笑い芸人のみならず、若い世代で集まって、“第7世代”など名前…

BEST MUSIC 2019上半期(JPN)

ミーハーな健忘録です。 上半期の良かった日本の音楽をメモ程度に残しておきます。どうしてメモ程度かというと忙しいからです。あとで加筆するかもしれないし、しないかもしれない。 楽曲部門 ラッキーカラー/柴田聡子 それは月曜日の9時のように/桜エビ~ず…

サカナクション『834.194』 再構築の6年を経て、サカナクションが手にした新たな武器とイメージの変化

サカナクション、6年ぶりのアルバム、『834.194』。一言で言う。正真正銘、今のサカナクションを映す傑作だ。 ツリーチャイムの印象的な音色で始まる「忘れられないの」にいきなり驚かされる。今までのアルバムの1曲目とは一線を画している。優しい。こんな…

柴田聡子『がんばれ!メロディー』

柴田聡子 / SHIBATA SATOKO | 柴田聡子オフィシャルウエブサイト ああなんでこんなに素晴らしいんだ柴田聡子!と思わず叫びたくなるようなものすごいアルバムが出ました。その名も「がんばれ!メロディー」もうこのタイトルの時点で最高です。シンガーソング…

第5回 大学短歌バトル2019 学生短歌会対抗 超歌合

大学短歌バトル2018は公益財団法人角川文化振興財団が主催するイベントです。こちらの文章は主に大学短歌バトルで披露された歌についての感想文になります。 はじめに この文章はある程度短歌に詳しい、あるいは短歌バトルを見た/出場した人が読むことを想定…

演劇ユニットせのび 第6回公演「月の流した涙、やがて君へ、海へ、たどり着く」

多面舞台を用いた視覚的な仕掛け この公演の主な着想は、「距離」を舞台上に出現させる、というものであったという。そのために用いられたのが「多面舞台」という舞台構造だ。多面舞台において役者が演技を行う空間は正面だけではなく客席横や後ろなどにも存…